フリーな文書とは
まず、「フリー」というのは何でしょうか?「フリーソフト」という単語では「無料である」という側面が(世の中では)強調されています。しかし、もともとは「自由」という意味です。つまり、「この文書に関しては自由に何でもしていいですよ」ということです。
具体的には、次のことです。
この文書は無料で自由に読んでいい。
この文書は自由に複製して、誰にどのように配布してもかまわない。
この文書を自由に利用して別の文書を作ってもかまわない。そして、それを配布してもかまわない。
ほとんどの個人のホームページは、読むのにお金は取らないでしょう。だから、そういう意味では「フリー」だという意識があるかもしれません。しかし、本当にフリーにするためには、「複製」と「改変」を許諾しなくてはなりません。そして、本当はそれこそが「フリーな文書」の最大のポイントなのです。
本当にフリーな文書とは、例えば次のことができるということです。
自分のページのどこかに誰かが勝手にリンクを張る。
自分のページを誰かが丸ごとコピーしてその人のホームページに載せる。
どこかの同人誌が勝手に自分のページを丸ごとコピーして売る。
誰かが作った「おいしい料理のレシピ集」に自分の公開しているレシピが勝手に流用されている。
「こんな事は許さん!」と思う人は多いのではないかと思います。しかし、この文書を読んでよく考えてみて下さい。本当に許せませんか?どうせあなたは文書をタダで公開しているわけだし、そこから利益を得ようとは思っていないでしょう?実際、上のような事柄について個別にメールでよく事情を話してお願いすれば「もちろんいいですよ」という答えが返ってくることがほとんどです。
上のような事をしたい側からすれば、「きっとお願いすればOKをくれるだろうなぁ」と思いつつメールするか、あるいは「いちいちメールを受け取る方も面倒だろうから、これはあきらめよう」といってあきらめてしまうかのどちらかです。あきらめられてしまうと、その人にとってもあなたにとっても損です。損をしないためには「フリー」にしましょう。