精神科の医師が書いた、「やさしさ」の問題に関する本です。この本を読んで、著者(医師)側に共感するか、患者側に共感するかで(きっと)世代が分かれるのでしょう。ちなみに私はどちらにも共感できました。ということは世代の境目なんでしょうね。
立場が医師と患者なので、普通なら医師側が正しくて患者側は間違っているという風になりがちでしょう。しかし本書ではそうはなっていません。結局、結論は両極端ではなくその真中にあるということでしょうか。
「やさしさこそすべて」と思っている人に読んでほしい一冊。文体がやわらかいため、もし書いてある内容に反発があったとしてもすんなり読めます。