今では当たり前のように使われている「タイムパトロール」の概念を完成させたのがこの一冊。それ以前にもいろんな作家がタイムパトロールについては書いていますが、きちんとした「組織」として完成させたのがこれ(だそうです)。というわけで、これまたSFの記念碑的作品。
ドラえもんでおなじみのタイムパトロールの原典はこれでしょう。というのは、藤子F不二雄はまさしくこれの翻案である「タイムパトロールぼん」というのもつくってますから。少なくとも意識してないことはないでしょう。
内容の方は、サイエンスは抜きにして歴史と冒険のお話です。知識だけをもって古代世界で暴れ回るという、タイムスリップものの基本がここにあります。ちょっとした世界史の知識があればなお楽しめます。