哲学の入門書。というよりは、「哲学とは何か」「なぜ哲学をするのか」という疑問に答えるものと言った方がよいでしょう。と書いたけど、疑問に答えてもいませんね。もっと根源的な「何が問題なのか」が書かれた本です。
ですから、普通の入門書のように、哲学史の形にはなっていません。ところどころに、昔のこういう人がこう言ったとは書いてありますが、むしろそれは主題ではなく、昔の人がどういう問題に取り組んだのかが書いてあります。
昔の人の言ったことを丸暗記するのでは、哲学をやったことにはなりません。この本が出す問いに、一緒になって考えましょう。一番大事なのは、問うことです。