これはもう私なんかのコメントは不要ですね。とにかくガラス細工のようなつくり、それも限界まで華奢なつくりは他のだれも真似できないでしょう。漢字の選択一つ、句読点の打ち方一つまでうならせます。単に美辞麗句を並べて、華奢に見える文章を書くのはまだできるかもしれませんが、この小説はまさにそれが「壊れていくさま」。ミシミシという音が聞こえてきます。