魔法の国がよみがえる

「ウォーロック」シリーズの短篇集。斬新な世界設定を使って多数の作家が一編ずつ短編を書きました。

「ウォーロック」の世界設定は次のようなものです。魔法の力の元となるマナは実は天然資源で、使っていくとだんだん無くなってしまう。そして、地球上のマナは今やあまり残っておらず、魔法に頼りきった文明は崩壊の危機にある、というものです。ちなみにそれは現在の地球の1万2千年くらい前のお話です。

さすが、何でも理屈をつけたがるSF作家。「今の世界にはなぜ魔法がないか」を明解に理由づけただけではなく、高度文明の崩壊の瞬間を実によく表しています。

中身は普通のファンタジーなんですが、合理的かつ理論的な世界観がバックにあるとやっぱり一味違います。