エロ小説やエロ漫画で有名な、セックスの六十四技を教えるアレです。名前だけは知っていても実際に読んだことのある人はなかなかいないのでは?これがまたなかなか笑える本です。
中身を簡単に言うと、ティーンズ雑誌でよくあるデートマニュアルそのまんまです。セックスのしかたやデートのしかたをくそ真面目な文体で細かく分析しているというミスマッチが笑いを誘います。しかも書いてある内容はストレートで実践的。なお、有名な六十四技はたいした事が書いてあるわけではありませんのであまりご期待なさらぬよう。
これが書かれたのは千数百年も昔のインドで、性に関してはすごくおおらかだったようです。不倫も娼婦も普通の事として書かれていて、むしろ奨励すらされています。「娼婦の本分は(中略)男の心をしっかりとらえ、財産をしぼりとり、無一物になったところで見捨てるところである」ここまで言い切ってますよ。しかもこれを非難するのではなく、こうやってお金を儲けられるようにがんばりましょう、という論調なのがすごいところ。
禁欲的なところはかけらもありません。徳を積み、金をたくさん儲けて快楽を追求しましょう、と言っています。普通はなかなか表立ってこんな事は言えないけど、確かにその通りですなぁ。