タイムマシンを使って過去へ旅行をするお話。といっても、科学的なお話もなければ、ドンパチもあまりなく、結構ゆるいほのぼの話です。旅行する先の過去は、第二次大戦の頃もありますが、メインはヴィクトリア朝のイギリス。読んでいるこっちも楽しくなってしまう、主人公のお気楽な(主人公自体はちっとも気楽じゃないんだけど)冒険が繰り広げられます。あちこちにちりばめられるユーモアと、同じくらいあちこちに張られている伏線が、読後感をさわやかにしてくれます。