中世世界に現代人が突如現れたら? よくある設定のSFファンタジーです。(「戦国自衛隊」なんかもそうですね)
この小説の特徴は、出現先が地球によく似た別世界である点。タイムトラベルではなく、純粋に「現代人が中世世界でどのように活躍できるか?」がテーマです。歴史のIFではなく純粋に戦術論になっている所がまた面白いのです。
舞台である中世世界が「剣と魔法の世界」ではなく本物の中世世界であるところがまた魅力です。まあ西欧の「剣と魔法の世界」は日本のそれのように激しく本物から逸脱してはいないのですが。でも剣と魔法の世界に現代まで入れてしまったらハチャメチャになってしまいます。そういう意味で破綻なく読める一品。