何でも屋3: 二人のひかり

洞窟の入り口にもいたナノノドラコがここにもいました。

ナノノドラコは空を飛び回るやっかいな相手でした。

ゼロも突然目の色を変えました。

アスタシアはがっくりと肩を落としていましたが、ひかりは元気よく言いました。

一行が初めて現われた奇妙な敵(たいして強くなかったんですけどね)に関心を寄せている間、ゼロは隅の方で荒い息をしていました。

ひかりは自分のリュックからフルイドを取り出しました。

ゼロは、置かれたフルイドをじっと見つめました。

ゼロと一緒に皆も休憩に入りました。静かなひとときが流れる、と思った瞬間、なつめが大声で怒鳴り始めました。

場は一瞬沈黙しました。

なつめは泣き出しました。

アスタシアはなつめに頭を下げました。

なつめは言いかけた言葉を飲み込みました。

この時、今まで何もしゃべらず考え事をしていたひかりがなつめの前に出てきたのでした。

ひかりはなつめをじーっと見つめました。

ひかりは突然大声をあげました。

ひかりはアスタシアとゼロの方に向き直りました。

なつめは言葉に詰まると、突然泣き出しました。

なつめはすぐに泣き止みました。

ひかりは少し離れてなつめの全身をしげしげと見つめました。

ひかりとなつめは顔を見合わせました。

なつめは何も言えませんでした。

ひかりはひとしきり笑った後で急に真面目な顔で言いました。

すると、なつめは突然大きな声をあげました。

アスタシアは指折り何かを数えながら考え込んでいました。

アスタシアがしぶっていると、なつめはニヤリと不気味な笑みを見せました。

なつめは寂しげな表情になりました。そして今までの口調とはうって変わって静かに話し始めました。だれに言うともなく。

ゼロに皆の注目が集まりました。

なつめはそう言ってゼロに抱きつきました。ゼロは顔を真赤にしています。

しかし、めきめきと音がして、ゼロの顔はすぐ苦しそうな顔に変わりました。

なつめが手を放すと、ゼロはその場にがっくりとくずおれました。

なつめがレスタをかけると、ゼロの顔色も戻りました。

そんな二人を見ながら、アスタシアとひかりは二人で話をしていました。

ひかりはそう言うと、向こう側の通路に駆け出していってしまいました。

ゼロが何か言う間もなく、ひかりは通路へ消えていきました。