何でも屋13: ひかりと影

ひさしぶりに何でも屋に帰ってきたひかりちゃん。でも、なんだか様子がおかしいのです.

森の異変

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ひかり: もんすたーハ攻撃デキルヨウダナ。クハハハ! 喰ラエ、我ガ恨ミノ一撃ヲ!!
ひかりはものすごい勢いで攻撃を繰り出し、森のモンスターを一瞬で叩きのめした。
ひかり: クハハ。感ジルゾ! 大キナ闇ノ波動ガコノ俺ヲ祝福シテルヨウダ
と、その時、ストライク達3人が追いかけてやってきたのに気がついた。
ひかり: ク……ドウヤッテモ奴ニ攻撃デキントハ……コンナニ近クニイルトイウノニ……クソ……エエイ、イマイマシイ
そして、ひかりはさらに奥へと走っていった。


3人は森の異様な光景に出くわした。森に巣喰っているいつものモンスターの姿はそこにはなく、代わりに厚い殻に覆われた奇怪なモンスターがいた。
アスタシア: なんだか今日、いつもと違う……ブーマはどこへいったの?
ゼロ: なんだか、いつもより力が湧いてくる感じだ。なんだろ?これ

ストライクはしばらく左手の端末を操作していたが、やがて浮かない顔を上げた。
ストライク: ……だめか
アスタシア: なにがダメだったの?
ストライク: 奴の情報だ……
アスタシア: 奴って……?そういえば名前を名乗ってましたっけ
ストライク: アレスと言っていたな
ゼロ: ふむふむ。アレスか
アスタシア: 名前だけ聞いてもさっぱりだけど……
ストライク: 俺だ……コード「アレス」について調べてくれ
ストライクは通信機を取り出し、簡潔に用件だけ述べるとすぐ通信を切った。
アスタシア: もしかしたらひかりちゃんの治し方とかわかるかもね
ゼロ: 見つかるといいけど……もしもどらなかったら?ひかりちゃんを……
ゼロは言葉につまった。
ゼロ: いやだよ! そんなの絶対! 絶対僕が助けるんだから……
アスタシア: そう。ゼロさん、その意気よ
ストライク: やれやれだ……
ストライクはそう言うと、急に厳しい顔つきになった。
ストライク: もしもの時は……俺が手を汚す
ゼロは勢いよく首を振った。
ゼロ: だめ〜〜
アスタシア: もしもの時って、そんなぁ……もしもの時なんてありません!いい?
他の二人はうなずいた。

アスタシア: そうだ、ひかりちゃんを追いかけなくちゃ
三人はひかりが出ていった方へ駆けだした。


ストライク: 血……か
ゼロ: これ、全部ひかりちゃんかな
ストライク: おそらくな
アスタシア: どこまで行っちゃったのかしら
森の道には、動物の死骸と赤い跡が点々と残っていた。