何でも屋1: 機械の修理

森もかなり奥のこのあたりでは、襲いかかってくる猛獣も多くなっていた。前衛の防衛網を突破して、後のフォース達に向かってくるブーマも出てきた。

前衛は声に気がつくと、目の前の敵をなぎ倒し、急いでとって返した。幸い損害は軽微で済んだ。

ひかりはそういうと早速レスタをかけた。

レスタがかかったにも関らず、ゼロは慌ててぐるぐると走り回っていた。

ストライクが足をちょっと出すと、ゼロはそれに引っかかって転倒した。

ひかりは、ひっくり返っているゼロのかたわらにしゃがむと、ゼロの頭を優しく撫でた。

ゼロは起き上がった。

アスタシアは半分あきれながらも、にこにこ顔で歩き出した。

身構えて扉を抜けようとしたアスタシアは、突然立ち止まったストライクに危うくぶつかりそうになった。

ゼロは自分で書いた地図を見せた。

あきれるヒカリをよそに、ゼロは指で位置を指し示していた。

アスタシアは振り向いた。来た道の方にもう一つ扉があった。

一行はまわれ右をしてもと来た道を引き返した。

ゼロは自分で書いた地図をポケットにしまった。

ゼロがひそひそ声でひかりに言った事が聞こえたのかどうかは知らないが、アスタシアはこう言った。

先頭を歩いていたひかりが、扉を通り抜けた瞬間、大きな声を出した。

後ろからアスタシアがのぞいた。確かに道はそこで行き止まりになっていた。しかし、ひかりが声を上げたのはそれが原因ではなかった。

ひかりは三角型のプレートに近寄った。

ストライクは転送装置をあちこち調べていた。

ひかりとアスタシアはにっこり笑った。しかしゼロは不満げだった。

ゼロは一瞬言葉に困った。

ストライクはため息をついた。

一行は転送装置に飛び乗った。

転送装置の先の森は雨が降っていた。

ひかりはかばんの中を開けたが、傘はなかった。

ひかりとアスタシアがご機嫌ななめな中で、ゼロは大喜びだった。

ゼロは水の溜った草地をばしゃばしゃとわざと大きな音を立てて歩いた。

はしゃいでいるゼロを先頭に一行はとぼとぼと歩いていった。