蕎麦ときしめん

評価
4
ジャンル
小説
著者
清水義範
出版社
講談社

「名古屋」ネタの表題作を始め、パスティーシュのオンパレードの短編集。私が清水義範にハマったきっかけの本です。

どれもギャグ満載の非常に面白い短編です。コテコテのギャグではなく、控え目に配置された光るギャグが真面目な文体に挿入されていて、ハイセンスな笑いを楽しめます。

個人的なイチオシは「猿蟹の賦」。猿蟹合戦を独特の文体で描いた不思議な味のある作品です。猿蟹合戦は他の作品でも数多くモチーフに使われています。