ビデオ撮影は楽し

今日も月並な坑道の調査。だけど、「ハンターズの仕事紹介ビデオを撮る」というおまけつき。おまけの方に心を動かされる一行でありました。(会話ログにあった話の書き直しです)

上映開始

ここはパイオニア2総督府の上映室。正面には総督府の中で一番大きなスクリーンが設置されており、座り心地のよい椅子が16脚、スクリーンを向いて設置されている。この広い部屋に今いるのは、総督とその秘書、そしてアスタシアとレイナの4人である。

タイレル: アスタシア君、待たせてしまってすまなかった。今日はここで何の用だね?
アス: 依頼されていましたハンターズの紹介ビデオができましたので、見ていただきたいのです。
タイレル: そうか、とうとう出来たか。じゃあ、見せてもらうとしよう。で、君の横にいるのは誰かね?
アス: あ、今回、撮影を手伝ってもらったレイナさんです。メインでカメラを回してもらいました。
タイレル: 君がカメラを回したものとばかり思っていたんだが… じゃ、君は何をしていたのかね?
アス: あ、えーと、あの、その…

その時、スピーカーから声がした。
技師: 準備できました。上映開始してよろしいですか
タイレル: うむ、始めてくれ。

4人はそれぞれの席に着いた。部屋が暗くなり、スクリーンが明るくなる。

スクリーンには、坑道のロボットとの戦闘の様子が映されていた。ほとばしる雷、振り回される剣、そして、話し声。

アス: あまり戦闘中ずっと写してなくてもいいですよ
レイナ: …そう?
アス: 戦闘より、むしろ普段の雰囲気を写してほしいの
レイナ: そう、わかったわ
アス: よろしくお願いしますね

アス: ストップ、ストップ! ちょっと! 編集してないじゃないの、これ!
アスタシアは急に立ち上がって、裏の機械室に大急ぎで走っていった。
技師: 渡されたものをそのまま映しているだけですが…
アス: だれかが後で編集してくれるんじゃなかったの?
技師: いえ、私は聞いていませんが…
タイレル: 続けたまえ。これはこれで何やら面白そうだ。君達の普段の姿を見る機会はなかなかないからな。
総督はアスタシアの顔を見てニヤリと笑うと、一つ伸びをして椅子にもたれかかった。
タイレル: アイリーン君、コーヒーを持ってきてくれ。それとできればポップコーンもな。