崩落・捜索・救助

ラグオル地下坑道で落盤事故が発生。直ちに救助チームが編成され、いまだに危険な事故現場に向かった。そこで彼らが見たものは...

休息の時

医務室では、緊急体制を敷いて怪我人を受け入れていた。
ヴァリシス: あ、大勢の人が...助かってよかったですね
エリヤノフ: もう一人、頼んだよ。ドクター。
エリヤノフはそう言って、ジルをベッドに横たえた。
シーナ: 結局、何人が助かったんだろう...
エリヤノフ: あの鉱山は大きかったからな。僕らの担当区で4人、それが平均値だとして... 鉱区数と掛け算だな
ヴァリシス: ま、そういうことは後でわかりますから
シーナ: 閉じ込めてあるっていうのはどういう意味だったんやろか……もしかすると他のエリアにいたんやろか...
ヴァリシス: うーん、どこか別の部屋で安全にしてるってことですかね?
エリヤノフ: 小部屋の生存者のことかもしれんしな... だがその外でも2人、見つかったな。パニックでも起こして飛び出したか..どうなのか...
シーナ: 閉じ込めた人が外に逃げ出して...?
エリヤノフ: いずれにせよ、ロクなもんじゃあない。あとは鉱山当局の声明待ち、か?
ヴァリシス: そうですね。じきわかるですよ

誰が言うともなく、4人は装備を片付け始めた。
シーナ: ここにいてもしゃあない...ウチらも休める場所いこ
ヴァリシス: 帰りましょ。こういう事件の後はゆっくり休むですよ
エリヤノフ: ああ、気にはなるが、ナ
シーナ: 先いっとってや
ジルのかたわらにいるシーナを残して、エリヤノフとヴァリシスとアルトゥアの3人は医務室を後にした。
シーナ: 馬鹿...とにかく、罪はつぐなうんやな。ウチも手伝うから

3人は、居住区への帰り道をゆっくりと歩いていた。
エリヤノフ: アル君も、お疲れ
アルトゥア: ん?
エリヤノフ: な、薄い可能性は、ゼロとは違うことがわかっただろう?それだけでも、よかったってもんさね
アルトゥア: あ、あぁ
エリヤノフ: やれやれ、土ん中はいずりまわってホコリまみれだナ、こりゃ...

そこにシーナが小走りでやってきた。
シーナ: おまたせ。ホコリまみれやし…風呂いこっか
ヴァリシス: 風呂!?温泉いくです!
エリヤノフ: 僕は...まあこの面子に混ざるのは遠慮しとこう
すると、シーナはアルトゥアの肩をぽんと叩いた。うす笑いを浮べて。
シーナ: アル……一緒にはいろか?
ヴァリシス: えぇぇ〜〜〜っ
アルトゥア: 風呂……ねぇ……けっ、俺だって人は選ぶぜ?
シーナ: ウチは気にせんけどな〜
エリヤノフ: 君ら女性陣に混じって風呂を楽しめるほどズ太くないんで、ね。それに娘どもになんて言われるかわかったもんじゃない...いやまったく
エリヤノフはくっくっと笑った。
ヴァリシス: つまんないの...
シーナ: やれやれ、素直じゃないんやから...
ヴァリシス: ささ、乗り気でない人はおいてっていくですよ! シーナさん!
シーナ: うん、じゃあいこっか
エリヤノフ: ああ。ま、サッパリしてきてくれ
エリヤノフは手を振って、遠ざかる二人を見送った。

エリヤノフ: さてと、アル君よ。男性陣はさっぱりと酒でホコリを落としにいくかね?どうする?
アルトゥア: いいぜ。俺は未成年だけどな。
エリヤノフ: なに、ちょいと不純物の多い水だと思えばいい、サ。それに口はカタい方でね。じゃ、行くぞ
二人は街の雑踏の中に消えていった。

(おしまい)