勇気の証明

学校の友達にラグオル地表での冒険話を聞かされたガート君は、自分でも行ってみたくてたまらなくなり、とうとう近所の仲間と一緒に森へドラゴン退治に出かけました。

迷信の問題

とうとう、4人は森の奥に通じるゲートを発見した。もちろんその前にはブーマが陣どっていたのだが、彼らはそいつらは順調に退治した。
ガート: ははは、ブーマめ、ざまあみろ
レオン: いい調子だね!
エクセル: 確かに、一人で採取にくるより楽ですねぇ……

そして、最初にゲートを見つけたのはレオンだった。
レオン: ゲートがある
ガート: これだな。森の奥に通じているのは
レオン: こっちがドラゴンかな〜?行ってみよう!
エクセル: 行ってみましょう
しかし、プロト-Kは一人で首をひねっていた。
K: 気圧おかしいなぁ
ガート: おいおい、K、次はなんだよ?
K: いや、一雨きそうやと思ってなぁ


ゲートの先はプロト-Kが言ったとおり雨だった。
レオン: わあ、雨だ〜。傘持ってきてないなぁ〜
ガート: Kの言う通りだ
エクセル: まあ、土砂降りではないですし、大丈夫ではないでしょうかねぇ
K: せやね〜
ガート: こんな雨くらいでウジウジ言ってちゃ男じゃない
エクセル: ウジウジ言っても男だと思うのですが……
レオン: 行こう

4人が動物避けの柵を乗り越えると、そこはいつもの森の光景だった。またまたブーマだ。
エクセル: あ、また……
各自、持っている武器で一斉に殴りかかる。レオンは長槍、エクセルは杖だ。そして、後からプロト-Kとガートランドが銃火器で援護する。何度か殴られはしたものの、どうにか敵を撃退した。そして、エクセルがレスタをかける。
エクセル: レオンさん、ケガ……
レオン: ありがと〜
ガート: よく気がつくね
レオン: すごいねえ〜。よく見てるんだね〜
エクセル: わたしは人が血を流しているのを見るのが苦手なだけなのです……
レオン: うん、いいことだよ〜。頼りになるよ〜
K: ええことやな〜
ガート: そうか。戦うだけが男じゃない、か……優しさも必要、だね
レオン: もちろんだよ
ガート: うん、そうだそうだ
エクセル: はぁ……そ、そうですか……
エクセルは困惑しながらも、どんどん進む3人についていった。

Captured Image
4人の目の前に、大きな柱がそびえ立っていた。高さはざっと10m近く、直径は3mくらいだろうか。彼らが知っているどんな機械とも似ていない。なぜこんなものがここにあるのかは当然謎である。
レオン: なんだろう?大きいね
ガート: さあ?
柱を眺めていたガートランドは、ちらっと見回して、エクセルがいないのに気がついた。よく見ると、向こうの地面で見なれない苔を採取していた。
ガート: おーい、エクセル〜、これなんだか知ってるかい?
エクセルはてててと駆け寄ると、大きな柱を見上げた。
エクセル: はぁ……
ガート: いや、僕の次に物知りの君なら知ってるかと……
エクセル: ガートさんがご存じないのでしたら、わたしなんか知っているワケないですよぅ〜
プロト-Kは持っていたフォトン銃で柱を撃ったが、まったく変化がなかった。
K: むぅ〜
レオン: びくともしないね
エクセル: あ、駄目ですよ、傷つけちゃ

プロト-Kは、一歩下がると突然棒立ちになった。頭部からカチャカチャ音がする。
K: スキャン!
レオン: おお〜、すごい〜
エクセル: どうですか、Kさん?
プロト-Kはしばらく微動だにしなかったが、突然また動き出した。
K: 単なる鉄柱にしか見えへん
レオン: なーんだ
ガート: つまんねー結果だなぁ
エクセル: はぁ、そうですか。残念ですねぇ
K: しっかし、材質が鉄とも他のものともちゃうんや
レオン: まあ、いきどまりだし、ほっておこうよ〜
レオンが言うのも聞かず、ガートランドとエクセルは柱に近寄ってなでたり叩いたりしてみた。
ガート: なんか、宇宙人の古代遺跡とか、そういうカッコいいものじゃないか?
レオン: 古代遺跡か〜、かっこいいねえ〜
エクセル: でも、確かに我々の文明圏の意匠とは違うような気がしますねえ……
エクセル: 削って持ち帰るにも、堅いです
ガート: 削れない?ほんとだ。でも写真は撮っとこ
ガートランドは3歩下ってカメラを構えた。
エクセル: ガートさん、カメラ、濡れないように気をつけて下さいね〜
ガート: あ、ああ、わかった。ありがとう
プロト-Kは柱を思い切り蹴とばしたが、柱には何の変化もなかった。
K: あ゛あ゛あ゛〜痺れる〜
レオン: だめみたいだね〜。しかたないなあ
K: 物理攻撃もだめか〜熱してみたらどないや?
ガート: K、あきらめなよ
プロト-Kはまだしばらく未練がましく柱を見つめていた。

ガート: こう堅いんじゃ、名前も彫れないなぁ
ガートランドはまた腕組みをした。
レオン: あいあい傘とか〜?
エクセル: あいあい傘、ですか?
レオン: そう〜
ガート: 相手がいれば、なぁ……
エクセル: 相手といいますと……ガート・レオンでもいいのでしょうか……
ガート: やめてくれ!
レオン: それじゃだめなんだよ〜。好きな女の子の名前と自分の名前を傘の下に入れて彫るの
ガート: レオンは相手いるのかい?
レオン: うーん……
レオンは少し考え込んだが、顔を少し赤くしてこう答えた。
レオン: 今はいないかな〜。かわいい子募集中〜
ガート: ここで募集っていってもなぁ
レオン: まあ、男ばっかりだからね〜
エクセル: はぁ、すみません
なぜかエクセルが謝った。そして、不思議そうに二人を見て質問した。
エクセル: そうやって書き込むと、何かあるのでしょうか
ガート: あいあい傘を描くと結ばれるんだよ。二人が。
レオン: そうなんだよ〜
エクセル: はぁ、結婚出来るのですか……なるほど〜
レオン: う、結婚まで行くとは限らないけど……
エクセルはポケットからメモ帳を取り出した。
エクセル: のろいのようなモノなのですねぇ
レオン: のろい……ちょっと違うかも……まあ、いいや、そのうちわかるよ
エクセル: そうなんですか……
K: どちらかゆーたらまじないやな
レオン: はあ、まじないものろいも同じような気もしますねぇ
レオン: まあ、もっと気軽なものだよ〜。願かけだね
ガート: そうそう、願かけ
レオンはちょっと遠い目をした。
レオン: どっちかというと、書き込むことによって自分ががんばる気になるってことの方が重要かな?なんてね。そのうちわかるよ。
ガート: レオン、がんばれ! でも、相手がいないとなぁ
レオン: えへへ
エクセル: 何をがんばるのか良くわかりませんが……がんばって下さい、レオンさん
レオン: ありがとう
エクセル: 今は、ドラゴンのフン探しをがんばりましょう
レオン: そうだね〜
ガート: ま、いいや。エクセルはフンとあいあい傘で……
ガートランドはぼそっと言ったが、エクセルはそれを聞いて納得したように手を叩いた。
エクセル: あ、なるほど〜。探したいものや手に入れたいものを並べて書き込むというまじないなんですねぇ〜
エクセルは手にしたメモ帳に何やら書き込み始めた。
ガート: かなり違うけど……説明面倒だからそれでよし!
レオン: 今のところは、それでいいや〜
皆にこにこ顔で不思議な柱を後にした。