何でも屋9: 試験の調子は?

今日はいよいよひかりのハンターズ試験.暇な「何でも屋」の面々はこっそりとその様子をのぞきに行くことにしましたが...

試験の様子は?

なつめ: ふぁ〜〜〜あ. いつものことながら, ヒマだよぉ
例の大きなミーティングテーブルに向かいながら, なつめは大きくあくびをした.
アスタシア: いつものことだなんて言わないでよ
なつめ: ホントのことじゃない
アスタシア: まあ……最近は……
アスタシアもだんだんとトーンダウンして, 途中で黙ってしまった. 横ではゼロが一人でテーブルにトランプのカードを広げている.
ゼロ: えーと, たしかここだったよなぁ
なつめ: つんつん, 何してんの?タロット占い?
ゼロは裏返しに並べてあるトランプを一枚ひっくり返しながら言った.
ゼロ: ううん, 一人神経衰弱
なつめ: 新しい遊びなの?
ゼロ: ほら, 同じ数字合わせるやつですよ〜
アスタシア: あー, そういう頭使うやつはわたしはパス
なつめ: ふぅん
なつめは興味なさそうにまたテーブルの前を向いた. ゼロはその横でもう一枚トランプをひっくり返して, いかにも残念そうな顔で2枚ともまた裏に戻した.
ゼロ: 難しいなぁ
なつめ: 身体使うトランプ遊びないの?
アスタシア: 投げて遊ぶとか?
なつめ: 手裏剣みたいにしゅぱぱぱぱーってね
なつめは言っているそばからテーブルの上のトランプを一枚ずつ取ってはゼロに投げ始めた.
ゼロ: 僕に投げないでよ
ゼロは机の下にひょいと隠れたが, なつめはテーブルを回り込んでなおも狙っている. ゼロはとうとう立ち上がって逃げ出した.
なつめ: 待てぇ〜〜!!
アスタシア: ちゃんと片付けてよ
なつめもゼロを追って出ていってしまった.


ほどなくしてなつめはゆっくりと戻ってきた.
なつめ: どころでさぁ. 今日, ストライクさんどうしたの?姫なる人物とデート?
アスタシア: お仕事ないから帰ったわ. ストライクさんいつも忙しそうだし. あの人はこんな所でぼーっとしてるのは似合わない人だから
なつめ: そ, そうなの?
なつめは思わずストライクがアスタシアの横でほおづえをついてぼーっとしている所を想像してしまった.
なつめ: にあわね〜〜!!
ゼロも必死で笑いをこらえていた.

ゼロ: そういえばさぁ, ひかりちゃんの試験どうなったか知ってる?
なつめ: 知らなぁい. 音沙汰ないもん. よほど勉強してるんだよ, きっと
つまらなさそうに手帳をぱらぱらめくっていたアスタシアが急に手を止めて2人の顔を見た.
アスタシア: 試験, 今日じゃなかったっけ?
なつめ: なにぃ!?今日なの?
ゼロ: ちょっと様子見に行かない?
アスタシア: こっそりとね
なつめ: もしもの時には身代わりにでもなれるし
アスタシアはさっそく立ち上がった.
アスタシア: さあて, 思い立ったがなんとやら, さっそく出かけましょう
なつめ: いこうよ
ゼロ: 場所はわかってるの?
アスタシア: どうせ森でしょ?試験なんだし.
全員が準備を終えて店の外に出たのを確認して, アスタシアが鍵をかけた.


その頃, ひかりは試験の説明が書かれた紙を手に森の細い通路を歩いていた.
ひかり: えっとえっと, もう一回確認しよう. 試験の目的はぁ……
小さく折りたたんである紙を開いて, ひかりはまた読み始めた.
ひかり: 食料プラントにいるドラゴンをいかなる方法でもかまわないからやっつけて, その牙の中でも特に赤い物を取ってくるべし, かぁ
そして, その紙をまたたたんでポケットに入れ, 歩き始めた.