何でも屋6: PSOをしよう

今日は仕事ではなく、気分転換に4人で遊びに行きました。目指すはゲームセンターで最近人気の体感ゲーム「PSO」。戦闘アクション物でプロが負けるわけにはいきません。

奇妙な武器

Captured Image
その先は、青を基調とした薄暗い部屋でした。今までは黄色が基調だったのに対して、がらっとイメージが違います。
なつめ: また……雰囲気違うね
ストライク: 機械的だな……
アスタシア: あ、なんかちょっと暗めね。ホラー調の雰囲気。
ゼロ: ふふ〜ん、なんでもかかってきなさ〜い
ゼロはそう言ってシャカシャカとマラカスを振りました。
なつめ: でもつんつんが居たら喜劇舞台に早変わり
アスタシア: マラカスだもんねー。あはは


部屋に入ると、前の階でよく出た敵がまた襲ってきました。それを難なく撃退します。
なつめ: わーい!!
ゼロ: 絶好調!!

敵をあっさりと倒した後、アスタシアは手にした銃をしげしげと見つめて言いました。
アスタシア: えーと、これ、武器持たないってできるのかな?
なつめ: 武器を持たない?元締め、どうすんの?
アスタシアは武器をしまって、試しに攻撃をしてみました。彼女のパンチがなつめに命中しました。
なつめ: いたーい!! ぶったぁ
アスタシア: あ、ごめんごめん
なつめも負けずに殴り返します。
なつめ: えいー!!
アスタシア: あたた
なつめ: ゲームでも……痛いね
ゼロ: 二人でなにやってるんですか
なつめ: 殴り愛
ゼロ: はい?
アスタシア: 愛?
その時、向こうからストライクの声がしました。
ストライク: 先行くぞ
ゼロ: あっ、待ってよ

ゼロは長い通路を歩きながら、一人で考え込んでいました。
ゼロ: 殴り愛……どんなんだろ。どきどき。
なつめ: ご想像におまかせします
ゼロ: えとえとえと……
漫画ならここでゼロの頭からぷしゅーっと煙が出てくるところです。


なつめ: ぴこぴこぴこ〜〜〜
ゼロ: シャカシャカ
なつめのピコピコハンマー、ゼロのマラカス、そしてアスタシアは平手で敵をやっつけます。そして、ストライクはというと、青く光る大剣を振るっていました。
なつめ: ストライクさん、この武器かっこいいなぁ。
アスタシア: なんて名前?
ストライク: ラヴィス=カノンだ
アスタシア: 名前聞いても無駄だったみたい
なつめ: ビーム出てるよ。ほら、特撮ものの必殺技みたい
ストライク: 衝撃刃が出る……
なつめ: なんか衝撃波が出るときにさぁ、でやぁ!! とか叫んでみない?
なつめの期待を込めたまなざしはストライクには届きませんでした。
ストライク: 言わん……
なつめ: ううっ、ノリわるいなぁ
アスタシア: そうそう、こういうゲームは雰囲気が大切なのよ。ノリよね。ノリ。
ゼロ: のりのり〜
ゼロは鼻歌まじりでマラカスを振っていました。
なつめ: つんつんなんて、ノリが歩いてるようなもんだし。
ゼロ: ノリが歩いてる?
なつめ: つんつんからノリを取ったらなにもないよ
ストライク: はぁ……
ストライクは大きくため息をつきました。
ゼロ: ん?ストさん、疲れました? 私はまだまだ元気ですよ〜
ストライク: なんでもない……
ゼロはまだシャカシャカとマラカスを振り続けていました。
ゼロ: へい!! サンバ!! アミーゴ!!
なつめ: いよっ、大統領!!
アスタシア: あはは
ゼロは陽気にステップを踏みながら通路へと向かいました。
ゼロ: いこういこう。今の私は絶好調です!!
なつめ: いけいけだね


白くてふわふわ浮かぶ敵がわさわさと出てきました。それらをなつめはハンマーで叩き潰します。
なつめ: ぴこぴこぴこ〜〜〜!! たのしいなぁ〜〜
アスタシア: ビンタで敵が倒せるなんて……
なつめ: ストレス解消にはもってこいだね
アスタシア: あれれ?なつめちゃん、さっきなんか変なの持ってなかんた?
なつめ: これ?
なつめが出したのは棒の先にカメレオンのような形の緑のものがついた奇妙な武器でした。
アスタシア: そうそう。なにそれ?
なつめ: おもちゃその3。振ると舌が出るんだ
なつめはそれを振り回しました。よく見るとたしかに口から舌がびろーんと飛び出しています。
アスタシア: おもしろーい
ゼロ: きもちわるい〜
なつめ: ほら、顔がつんつんそっくりでしょ
ゼロ: ぜんぜんちがうよ〜。似てな〜い
なつめ: 舌出してるところがそっくりなんだけどなぁ
アスタシア: ゼロさん、肖像権侵害で訴えなきゃ
ゼロ: だから、似てないです
ゼロはさかんに首を振りました。
なつめ: ストライクさん、どう思う?このカメレオンとつんつんの顔、そっくりかな?
ストライク: 阿呆なとこは似ている……
なつめ: 似てるってさ
ゼロ: なんですかそれ〜、ストさん。こんなにりりしいのに
ストライク: 真実だ……

ゼロはまた盛んにマラカスを振ってみせました。そして、最後にポーズをびしっと決めました。
なつめ: いよっ、千両役者!!
ゼロ: へへ〜ん、どうだ。えっへん
ストライク: 道化師……阿呆以外のなんでもないな……
アスタシア: はいはい、そのマラカス、とってもりりしいわよ
ゼロ: ストさんには、私のりりしさがわからないんです。なつめさんとアスタシアさんはりりしいって。
ストライク: 気のせいだろう
アスタシア: え?まぁ……うんうん。そうそう、とおっても、ね
アスタシアはこう言いながらも笑いを隠せません。
なつめ: すんげー芸人らしいよ。つんつん、そのマラカスで芸人を目指すんだ!!
アスタシア: ゴーゴー
ゼロ: ええ〜、私ハンターですよ
なつめ: 芸人じゃなかったの!?
なつめは大真面目に聞き返しました。
ゼロ: あぅ、しどい、なつめちゃん、
なつめ: ほらぁ、就職して間もないし〜〜、あたし、まだよくわかってないの
アスタシア: ハンターなんかよりさぁ…あ、うそうそ。やっぱり、最近のハンターは歌って踊れないとね
ゼロ: 歌って踊れるハンター……
ストライク: アフロにしたらどうだ……?
なつめ: 一緒にストライクさんもアフロにしたら?二人でぼけとつっこみするの。ストさんにはこのハンマー貸してあげるからこれでつっこんで
ストライク: つつしんで辞退する……
ゼロ: ストさん、アフロ〜
アスタシアは想像して秘かに笑っています。
ゼロ: でも、ストさんのつっこみ恐い……
アスタシア: ゼロさんふっとんじゃうかも
ゼロ: 死んじゃいますよ〜。ストさんがぼけで私がつっこみ〜ってのは?

一瞬、場を静寂が支配しました。
なつめ: 逆だよ〜〜。つんつんがぼけでストさんもぼけ〜〜、ってだれがつっこむんだ
アスタシア: なつめちゃん。漫才トリオね。
なつめ: 元締めも入れて漫才カルテットってのはどう?
アスタシア: 私はマネージャー
なつめ: マネージャーだなんて……相当のつっこみ役なのに……
アスタシア: そういう汚れ仕事はしないの
なつめ: あうぅ……

そんな中、ゼロは時計を見てちょっと心配そうな顔をしました。
ゼロ: それよりも、早く進まないと、素人に負けちゃうよ
アスタシア: あ、はいはい
なつめ: そうだね。いくよー!!
ゼロ: 別に負けてもいいけど、もしこれで負けちゃったりすると……仕事にも影響しそうだね
アスタシア: それはハンターズのメンツにかかわります
なつめ: それはそれでかまわないと思うよ。ゲームと現実は違うから
アスタシア: 大丈夫。そんなの誰も見てないって
ゼロ: でも、はやってるんでしょ?じゃ、見てるって方が確率高いかも
アスタシア: だって本名は出ないし〜
なつめ: 気にしない気にしない


通路の先は赤い転送ゲートでした。
アスタシア: もう次のステージだわ。楽勝、楽勝。
なつめ: ほんと余裕だね。つんつんが張り切ってるから
4人は転送ゲートに飛び乗りました。