何でも屋4: 閉じこめられた!?

「坑道内部に閉じ込められた人がいるらしい」こんな情報を受けて、何でも屋の面々に調査と救出の依頼がやってきました。まあ、ストライクさんもいることだし、大丈夫でしょう。

終わりが見えてきた

戦闘が終わって、ゼロはまわりを見た。ストライクがつらそうな顔をしていた。
ゼロ: 動ける?ストさん
ストライク: ああ……しかし、さすがにつらいな
アスタシア: 少し休みます?
ダークもうなずいた。
ストライク: いや、いい

ゼロは自分の手書きの地図をじっくり見ていた。
ゼロ: えっと……もう少しだと思うんですけどね、奥まで。
ストライク: そうか……
アスタシア: もう少し? やった!
ダーク: 動けるうちに進むぞ

ゼロ: あと少しです。がんばりましょう
全員がゼロの方を向いて、うなずいた。ゼロはにっこり笑った。
ゼロ: はっ、僕って今、かっこいい?
そして一同からため息がもれた。
ダーク: それがなきゃな……
アスタシア: さあさあ、とにかく、出口は近いそうよ。張り切って行きましょう
そして、気がついて付け加えた。
アスタシア: ストさんはそんなに張り切らなくていいからね


ひとしきり戦闘が終わった。自然と先へ足が進む。と、ゼロが突然立ち止まった。
ゼロ: あっ、TP切れちゃった。
アスタシア: またぁ?ちゃんと自己管理しなさい
アスタシアは笑って言った。
アスタシア: とはいえ、今日はしかたないわね。頑張った証拠だものね
ゼロ: うん、がんばったです
ダーク: 使え……
ダークは自分のバックパックからフルイドを取り出して渡そうとしたが、ゼロも同様に自分のかばんをごそごそやっている所だった。
ゼロ: えとえと、かばんにフルイド入れてたんだよなぁ……あった。今度は新しいぞ
アスタシア: よかったわね
ゼロは以前古いフルイドでひどい目にあったことがあるのだ。
ゼロ: 前のはまずかったけど、今回のはなかなか……でも、まずいのには変わりないけど……
アスタシア: 良薬は口に苦し、ってね

ゼロは一服休憩して気が大きくなったのか、思い切ってアスタシアに聞いてみた。
ゼロ: なんで、アスタシアさん、TP切れないですか?
アスタシア: あ、わたし?え、ええ、大丈夫、大丈夫よ
ストライク: 使ってないからだろ
ストライクが脇でトリメイトを飲みながら言った。
ゼロ: 使ってないからか……
ゼロにじろじろ見られて、アスタシアは慌てて言った。
アスタシア: だってねえ、フルイド代もばかにならないのよ。ここぞという時に使うのよ
ゼロ: ふ〜ん、そうやってさぼってるんだぁ
アスタシア: さぼってんじゃないわよ!
彼女は強い口調で言ったが、その後急にトーンダウンした。
アスタシア: いえ、ない……と思う……
ゼロ: って、弱気になってるよ?
アスタシア: ま、まあ……

ダークは彼らのやりとりを横目で見ていた。しばらくして、彼はストライクの傍らに寄り、耳打ちをした。
ダーク: 行けるな?ストライク?
ストライク: ああ……
ダーク: 急ぐぞ。漫才はあとだ
ダークはこう言って歩き出した。そして、皆がついてくることを確認して歩を早めた。


Captured Image
あと少しだというのは間違っていはいなかった。とうとう、4人は坑道の一番奥までやってきた。目の前には巨大な転送機がある。
ダーク: ここだな
アスタシア: これのこと?はぁ、よかったぁ
ゼロ: でも、おっきいね、これ
アスタシア: 普通のと違うわね。まあ、でも帰れさえすればいいわ
ストライク: ともかく……行こう……
ダークはストライクをじっと見ていた。そして、ストライクが転送機に乗るのを見て、自分も飛び乗った。アスタシアも一声気合いを入れると転送機に乗った。

しかし、ゼロは違っていた。正面の3人を見、そしてきょろきょろとあたりを見回し、ゆっくりと一歩を踏み出す。
ゼロ: どきどきどき
ダーク: はやくしろ!!
ストライク: やれやれだ……
ゼロ: えい
ゼロが思い切って転送機に足を踏み入れると、周囲の風景が変化した。


アスタシア: おうちぃ〜
4人が転送されたのは、壁一面にディスプレイと端末が並ぶコンソールルームだった。今までの坑道と同じような緑の壁と照明である。パイオニア2でないことは一目瞭然だった。
アスタシア: じゃない!?
ゼロ: なになに?なんなんだよ、これぇぇ

ゼロ: うわぁぁ、へんなのがいる〜〜
アスタシア: こ、これ、どうすればいいの?
ダークは落着き払って、さっそくコンソールを破壊し始めた。弾丸がスクリーンに命中すると、ガラスの破片が飛び散る。
アスタシア: 壊すのね?
アスタシアも杖で画面を叩き始めた。時折天井から稲妻が発せられたが、大事には至らなかった。画面を全部叩き壊すと、次は……


大きな爆発音とともに、照明も赤く変わった。そして、上から大きなロボットが降りてきた。さっきとはうって変わって、中からミサイルが出てきたり上から大きな柱が落ちてきたりと、危険な状況だった。ゼロが柱の直撃を受けて床につっ伏した。幸いなことに、ストライクとダークが全力で攻撃を叩き込んだので、撃退するのに時間はかからなかった。

アスタシア: な、なんだったのよ、あれ
アスタシアはこう言って、まわりを見回した。ダークとストライクの顔が見えた。
アスタシア: あれ?ゼロさんは?
ゼロは床に倒れたままごほごほと咳をした。その声で一行はゼロに気がついた。
アスタシア: だ、大丈夫?
ゼロ: いったぁぁぁぁい。ぜんぜん大丈夫じゃないです、うう
アスタシア: なんだかよくわからないけど、終わったみたい……終わったのよね?
ダーク: ああ……

ゼロはしばらくして起き上がれるようになったが、今度は反対にストライクがふらふらしていた。
ダーク: はやく病院に連れていけ
アスタシア: は、はい
ゼロ: 早く行こう
ダークはストライクの様子を一瞥して、ゼロに向き直った。
ダーク: かつげ
ゼロ: ええ、無理ですよ、僕じゃ
ダーク: 俺はまだやることがある
ゼロ: うう、そんなぁ

ストライク: 杖貸せ……
ゼロ: ストさん、肩貸しますから、なんとか歩いてください
ストライクはゼロの肩につかまってよろよろと歩き出した。アスタシアは自分の杖を手渡した。そして、ダークに一礼した。
アスタシア: ダークさん、じゃあ、終わったら病院まで来てもらえます?
ダークがうなずくと、3人はゆっくりと街へのゲートに向かって歩き出した。
アスタシア: さ、いきましょ
ストライク: ゼロ、ふらふら歩くな
ゼロ: だってぇ、重いんだもん


ダークは残された端末に向かった。持ってきたバックアップ用データキューブを取り出すと、データをすべてコピーし、その後データ消去命令を発行した。