何でも屋3: 二人のひかり

見ると、ゼロが地面にばたんと倒れていました。

ひかりはゼロに近寄って頭をなでました。

なつめも、拳に息をかけながら近寄ってきました。

ゼロはもちろん嫌がっていますが、ひかりは期待のまなざしを向けています。ゼロはたまらなくなって逃げ出しました。

しかしなつめは真剣な目をしていました。

ゼロも後から恐る恐るついていきました。

通路の向こうは暗い部屋でした。暗いと言えば、ゼロが気になります。

ひかりが慌てて駆け寄りました。灯りがつくと、ゼロがばったり倒れていました。すかさずひかりはリバーサーをかけました。

ゼロは上半身を起こしてきょろきょろ周りを見回しました。

ひかりの目には涙がたまっていました。

ゼロは急いで立ち上がり、その場で飛んでみせました。

ひかりはゼロの額に触ってみました。

といってひかりはレスタをかけました。

ゼロはにこにこして答えました。

一足先行していたなつめは、奥の小さな部屋でスイッチを見つけました。自慢の拳で殴りかりましたがびくともしません。自分の手が腫れただけでした。

ゼロもスイッチのある小部屋に到着しました。

なつめはスイッチを足蹴にしました。

ゼロはなつめに代わってスイッチの前に立ちました。

なつめは適当にあちこち押してみましたが、当然のごとく動きません。

ピッという電子音がして、作動中のランプが消えました。

ひかりはうれしそうに言うと、アスタシアに言いました。

ゼロとひかりは顔を見合わせました。

ゼロは急に話を振られてびっくりしました。

といっても、ゼロは本当はあの映画はよくわからなかったのです。

なつめは少し寂しそうに3人を見渡しました。

映画論議に花を咲かせていた4人は、ふと、ある事に気がつきました。そう、まだ仕事中だったのです。

洞窟に群生する例の大きな花は、本当にどこでも見られました。そして、その毒牙にかかるのも既に日常茶飯事のことになってしまっています。

ゼロはその場にばたりと倒れました。すかさずアンティがかけられました。

ゼロは困った顔をしました。二人は笑いました。

ゼロは照れ臭そうに頭をかきました。

一行の前に、さらに奥地へ向かう転送ゲートが見えてきました。

ゼロは機械のパネルの前に陣どりました。

なつめは機械を蹴飛ばしました。

ゼロは装置をいじるのをやめて立ち上がりました。

と言い残して、なつめはさっさとゲートの中に入っていってしまいました。

と、ひかりも同様にゲートの中に飛び込みました。

残った2人もゲートをくぐりました。

ゲートの先ではひかりとなつめの2人が待っていました。

ゼロはVサインをしました。