何でも屋15: 決着

アスタシアがいつものように店に出てくると、ストライクさんが置き手紙を残してどこかへ消えてしまいました……

過去

ゼロ: う、これは……まさに血の海だね……
奥に行くに従って、戦いの跡はさらに激しくなってきた。
ゼロ: いったい、ここに何があるっていうんだ?それに、ここの、異様な作りはいったい?
ひかりは考えながら歩くゼロを置いて、思い切り走った。アスタシアよりも早く。そして、ついにストライクを見つけた。
ストライク: む……
ひかり: お願い……一緒に帰ろ
ストライク: 悪い……な
ひかり: ひかりの一生のお願い……駄目なの?
ストライク: これは俺の……15年の決着なんだ……
ひかり: ひかりは小さいころの事よく覚えてないからよくわからないけど、憎しみの過去よりも未来の15年を大事にした方がいいと思う
ストライク: 俺は……復讐の為だけに全てを捨てた。全ては今この時の為だ……
アスタシア: わざわざ捨てることなんてないの
ようやく追いついたアスタシアが叫ぶように言った。

ひかりは頭痛がさらにひどくなった。頭をかかえてうずくまる。幻聴が聞こえた。ひかりの背中には悪魔の羽の幻が見えた。
幻聴: ふふふ……そうしてお前の憎しみが私に近づいていくのだ。ストライク……最後には同じになる……くく
ストライクがぎりっと歯ぎしりをする音が聞こえた。嫌らしい笑い声とともに幻聴は消えていった。
ひかり: またさっきみたいに変な波動が……身体から出る前に……
そこにゼロが現われた。
ゼロ: ぜぇぜぇ、やっと追いついた
アスタシア: さあ、帰りましょう
ストライク: 駄目だ
ストライクはきっぱりと言ったが、すぐまた苦しみ出した。黒い霧が身体から立ち昇った。
ストライク: 怨霊どもがぁぁぁ!邪魔をするなぁぁぁ
ストライクは突然叫んだ。
アスタシア: やっぱりどうもおかしい。おかしすぎる
ゼロ: ストライクさん!!ここにいったい何があるって言うんですか!!ここらいったい、明らかに何かおかしいですよ!!
ゼロは激しい口調で言った。
ひかり: ここは人をおかしくするような物があるみたいだ……よ
アスタシア: おかしいのはあなた達だけだわ
ストライク: 柱の力の源……
ひかり: 恨み……憎しみ……暗黒の神……
ゼロ: 柱……
ストライク: 生物兵器に改造した子供に怨霊を乗り移らせている……その生物兵器を使い、母星ともどもパイオニア2を支配する……
ゼロ: なぜそれを、ストライクさんが背負わなければいけないんですか?おかしいじゃないですか
アスタシア: 一人じゃ無理よ
ストライク: 生物兵器のプロトタイプ、それが俺だ……正確にはプロトタイプになるはずだった……か
ストライクのこの言葉に、あとの3人は言葉に詰まった。
ゼロ: え!?
アスタシア: そんな……だったらどうだって言うのよ?
ひかり: あの子とおんなじなんだね。憎しみの心で、たった一人で戦うなら、それは繰り返しにしかならないんじゃない……かな
ストライク: 綺麗事を言ってはいられん
ひかり: そうかもしれないけど、でも、綺麗ごとが本当にできるのなら、ひかりはその方がいいと思う
ストライク: 俺の一人よがりにお前達を付き合わせられん
ひかり: 憎しみの心が怨霊をストライクさんに近付けているみたいにひかりは見えるよ
ひかり: じゃ……ひかりも連れてって。ひかりは、アレスの恨みじゃなくて、あの子のような子をもう出さないために、ストライクさんのお手伝いをするよ。巻き込まれたんじゃなく。それならいいでしょ。
ストライク: お前に……子供を殺せるか?
ひかり: ひかりが自分で行くんだから、ひかりは殺さない。助けるから。きっと、アレスのように。きっとアレスのようにわかってくれると思うもん
ストライク: ついてくるなら好きにしろ
アスタシア: じゃあ好きにするわ
ひかり: ゼロさんと元締めは帰った方がいいよ。ここはとっても危険だよ。
ストライク: ただし……半端な決意でついてくるな。ここは戦場だ
アスタシア: わかってるわよ
ひかり: おじいちゃんが言ってたよ。憎しみの連鎖はいつか断ち切らねばならんって
ひかりはそう言って、奥の扉に向いた。
ひかり: じゃ、いこ
ゼロ: いっ、行きますとも。こっ、これでも修羅場は越えてきたつもりです。
ゼロはちょっと裏声だったが、
ひかり: ゼロさん、危険だよ。大丈夫?
ゼロ: まっまかせて